西村寝具店訪問記
こんにちは、八戸工業大学の名倉倫敦です。
1月30日に市の企画「ハチスタ」で「まちぐみ」の山本さんと十八日町の「西村寝具店」を訪問しました。
訪問に先立ち山本さんからレクチャーを受けました。十八日町は山本さん曰く専門店だらけだそうです。
1.西村寝具店について
大雪の中、西村寝具店にたどり着きました。
西村寝具店は、㈱東京西川ふとんの直営店の一つで創業から111年も続いている老舗で、現在の社長は4代目だそうです。
創業時は機織り中心でしたが、現在は健康寝具の販売を中心に営業しています。
経営理念は「創造性」「利他性」「人間性」であり、毎朝経営理念と7actを復唱してから業務を開始するそうです。この経営理念と7actには、店長の「金儲けに走らず、お客様の健康を第一に考えたい」という思いがあらわれています。
西村寝具店に訪れる人は女性客が殆どで、「ふとんを買いに来る」というよりは「同じく西村寝具店を訪れる人とおしゃべりをしに来る」ようで、外履きを脱いで畳敷きを上がると、店舗内には赤飯を炊いている炊飯ジャーがあったり、入り口に大量の卵があったりと、訪問客がついつい長居してしまうような、店長の心遣いに満ちた快適空間が広がっています。
実際にお店を訪問した後、一旦まちぐみに戻り山本さんとブレストを行い、西村寝具店について浮かんだ疑問や気になった事を質問事項としてまとめました。
再び西村寝具店を訪れ、社長へのインタビューを行いました。以下はその内容です。
2. 社長へインタビュー
1 :女性客が多いのは?
⇒店長の魅力もその1つ(笑)
女性客がおしゃべりなど楽しんでくれることが結果お店のためになっている
2 :数少ない男性客はどんな人?
⇒健康に対する意識が非常に高い人でネットで調べて来る知識豊富な人や単身赴任などで一人暮らしすることになった人
3 :店先の卵は何?
⇒お店に立ち寄ってもらうための工夫
立ち寄ってもらうきっかけを作りお店を覚えてもらうのも戦略の1つ
4 :ライバル店はないですか?
⇒東京西川を扱うお店は数が限られているのでライバルではなく全体で売ることが大事!
(でもやっぱりライバルさんはいるみたいですコソッ)
3.想像間取り図
上記のインタビューの他に、私たちは西村寝具店の、奥に長い不自然な間取りが気になりました。そこで私たちは店舗奥の間取りがどうなっているのかを予想し、想像を元に間取り図を作成しました。
布団店の奥では布団の材料となる羽毛を簡単に手に入れるため鶏が飼育されています。羽毛は布団に利用し、卵や鶏肉、鶏ガラは隣の製麺所へ。卵の一部は玄関先にも置かれ、訪れるお客様に振る舞われているのでは……
(解説・画像:M上)
4.想像商品開発
社長への質問を出し合う間の雑談中、健康に良い寝具とは何なのかという話題になりました。その話題の中で出てきた、想像上の健康寝具を紹介します。
①よだれ受けボウル付きマッサージ寝具
最近まだまだ早朝は寒くて、目が覚めると何故か顔を枕に押し付けてしまいます。寒いからでしょうか。そんなうつ伏せで寝ると気になるのが、よだれ。やっぱりばい菌とか気になりますよね。枕カバーなんかにシミがついていると、見た目も悪いですし。
そこで!
「じゃあよだれ受けがあればうつぶせで寝ても大丈夫じゃん!」と考えたのがこちら「うつ伏せベッドくん」です。口の辺りに穴が開いていて、下に受け皿がセットできるから、よだれを沢山たらしても布団は全然汚れません!しかも通気性の良い布を頭に被せられるから、冬も顔が寒くならない!
どうでしょう、うつ伏せ寝が好きなあなたにお一ついかが?
※この商品はあくまでフィクションです。
②麺枕
お隣との製麺所の夢のコラボ。蕎麦枕ならぬ麺枕。かため、ふつう、やわらかめとラーメンのようにかたさが選べるようになっていますが、「汗を吸って寝ている間に豚骨ラーメンになってしまうのでは?」という意見も出ており、物議を醸しているようです……
(発案:U野/イメージ画像コラージュ制作:名倉)
5.今後に向けて
社長との対話の中で、社長は正しい寝具の選び方や使い方に精通していることが判明しました。
社長曰く、「不眠は冷えからくる」「寝具選びは何がなんであれ敷き布団が一番大事、それ以外ははっきり言ってどうでもいい」「腰痛持ちのアスリートの多くは東京西川の布団を使っている」そうで、会話の中からも寝具についての知識量がうかがえます。
そこで次回は、私たちが実際に使っている寝具やその組み合わせを診断しアドバイスをもらう企画、題して「ふとんクリニック」を行うことに決定しました。
読者の皆様の寝具にも応用できる知識や技術があるかもしれないので、お見逃しなく。